承認欲求とは他人から認められたいと思う感情で、その感情を満たしてあげる事で、人はやる気が出てきます。その逆で、相手の言動や存在そのものを否定したり、無視したりすると、人は急激にやる気を失い、自信を失います。
マズローの欲求5段階説では、5つの欲求(生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求)のうち4番目の欲求に位置付けられ、「他者から認められたい、尊敬されたい」と願う気持ちのことを差します。
安全で豊かな現代において人のやる気を引き出すものは、お金や物質的なものよりもむしろ、社会的に評価されたい、人に認められたいという心の報酬だと言えるのかもしれません。
ワークライフバランスや残業の少ない会社が増えてきているとはいえ、まだまだ長時間労働や休日出勤を余儀なくされる人は多いのではないでしょうか?
同じ会社で、同じように長時間労働や休日出勤をしている人で、社会の為、会社の為、上司の為、家族の為とやる気を持続させ、日々頑張っている人と、やる気を失い、自信を失い、自宅に引きこもり、自分の存在にも疑問を持つ人がいます。この違いはいったい何でしょうか?
この違いは先にも触れましたが、心の報酬が不足しているのだと、見ています。
筆者が所属している、一般社団法人ほめる達人協会では、この、心の報酬が現代の日本で最も必要な報酬で、心の報酬を与える事で、人は元気になり、やる気の炎が大きくなると伝えています。
最近では、「ほめる」ことは良いことだとは分かっているが、どうやってほめたら良いか分からず、ほめる達人協会主催の「ほめ達!」検定を受講する人が年々増加し、現在では3万人弱の方が「ほめ達!」検定3級を受講しています。
その中でも、一番簡単で、効果が高いものが感謝の言葉を伝える事です。
「ありがとう」たった5文字に、相手の言動や存在を受け入れ、相手自身を承認したことが含まれています。
「感謝」の反対は「当たり前」と言われています。
やって当たり前を「ありがとう」と心からの感謝の言葉へと変える事から人財育成はスタートすると思います。
ぜひ、目の前の人に「ありがとう」と伝えてみてください。
きっと目に見える変化が生まれますよ。