話し合いにもルールがあることを知ろう1
良い話し合いは「成功の母」
仕事を行う際、アイデアを出し合ったり、意思決定がなされる代表的な場面として多いのが「話し合い(会議)」となります。
そして、モバイル販促を行うに当り、一人でアイデアを考え創出し、実行に移すのも良いのですが、複数のスタッフが関わり、話し合いから出たアイデアは、納得感もあり実行の強い推進力になります。
私は様々な企業にお伺いし、話し合いや会議を見ることでアイデアの質・量が多い会社、そうでない会社にたくさん出会ってきました。
今回はその経験から、「良い話し合いとは?」をテーマにお話しします。
良いアイデアを生み出す「話し合い」とは?
まず、「話し合い」を行う際、以下の2点を常に明確にしておくことが必要です。
【目的】何のために集まるのか?
【目標】何を達成すればよいのか?
目的・目標を明確にして話すことを意識すれば、生産性は高まり、話し合うことの価値を思う存分引き出せます。逆に、話し合いの目的・目標が明確ではない話し合いは、仕事ではなくただの雑談だと言って差し支えないでしょう。
正しい話し合いの進め方
話し合いの流れには、5つの段階があります。
その各段階で必要とされるスキルを、確認していきましょう。
①準備:話し合いが始まる直前までの準備の段階
②導入:話し合いが始まって意見をどんどん引き出していく段階
③整理:たくさんでてきた意見を整理し、まとめていく段階
④合意:結論を出すために最終的な合意形成にもっていく段階
⑤まとめ:最終的に合意した決定事項や未決事項の対処について再確認する段階
「話し合い」の準備
話し合いを円滑に進めるためには、それが始まる前の準備が大切です。
事前に話し合い中身をデザインしておくことで、より生産性の高い会議を行うことができます。
- 目的を確認する
- 目標を確認す
- 進め方を確認する
- 進行表を作成する
- その他必要な資料を用意する
適宜、必要な資料を用意しておくと、メンバーの理解度がアップし、話し合いの活性化につながります
話し合いの「導入」
話し合いが始まっても、議論が深まらず、なかなか意見が出てこないことがあります。また、最初から意見をまとめてしまうと、こじんまりした結論になってしまうこともあります。そこで、基本的なルールを作っておくことが有効です。
例えば、良い話し合いにするために、最初にたくさんアイデアを出し(発散させ)、その後アイデアを絞り(収束し)、最後に結論を出すというスタイルがあります。
また、発言内容や意見をホワイトボードや紙などを利用して可視化し、参加者に見えるようにしておきます。このようなルールを決めておくことで、内容を参加スタッフが確認でき、議論の活発化を促す効果がうまれます。
話し合いの「整理」
話し合いの導入段階でアイデアや意見がたくさん出たら、次にそれを整理(収束)しなければなりません。そこで、まずは議論の道筋を整理する事が必要です。
話し合いでどのような議論が行われたのか?を改めて整理し、流れを確認・可視化することで、結論にいたるプロセスが明確になり、結論を求めやすくします。ここで大事なのは、結論がどうだったのかではなく、どういったプロセスを経て議論が進んだのかを明確にすることです。
また、出されたアイデアや意見を不要なものと必要なものを仕分け、同じような意見やアイデアをまとめたり、それぞれの関係性を明らかにすることも重要です。
会議の「合意形成」
その会議の目的、目標に対して、適切な結果になっているかを考えながら、参加者全員が納得する結論を導き出します。これを、合意形成やコンセンサスともいいます。
参加者各自にとっては「最良の結果」でなくても、参加者全員が支持できる案を全体でつくりだしていくことが合意形成です。つまり、「何がベストなのか?」ではなく、何が「皆にとって最善なのか?」という視点に立ちます。
一方で、合意形成にこだわりすぎると、いつまでたっても会議が終わらないといった事態になりかねません。
「結論を次回に持ち越し」や「それぞれが情報を調査・整理し、別の場で検討」なども合意形成となります。
次回は、更に詳しく良い話し合いのための重要ポイントをご紹介します。お楽しみに。